2012年 第18回年次大会(宮城)

国際力動的心理療法研究会 第18回年次大会

大会テーマ

「災害と外傷からの回復のための心理的トリートメント」

日時

2012年9月1日(土)− 9月3日(月)
9月1日(土):講演(専門家向け・一般市民向け)
9月2日(日):ワークショップ(専門家向け・一般市民向け)
9月3日(月):専門家向け学会プログラム

会場

宮城学院女子大学(宮城県仙台市)アクセス

大会会長

小谷 英文
(国際基督教大学高等臨床心理学研究所所長、前国際集団精神療法集団過程学会理事/日本)

大会副会長

セス・アロンソン
(ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所 ファカルティ/アメリカ合衆国)

大会事務局

PAS心理教育研究所
住所:〒153-0041 東京都目黒区駒場2-8-9

 

大会プログラム

 

大会1日目(2012/9/1)

9:30〜11:00

開会講演・大グループ (専門家向け)
「 災害・外傷・専門の貢献 」
大会会長:小谷英文(国際基督教大学 教授)

11:30〜13:00

大会基調講演(一般公開) 【DCP】
「災害:その心理的影響と回復における見えるもの、見えざるもの」
講演: ボニー・ビュークリ(国際集団精神療法・集団過程学会 理事)

14:30〜16:30

大会フォーラム(一般公開) 【DCP】
「地震、津波、原子力問題の状況に我々の専門性が寄与できることは何か」 
司会:
セス・アロンソン (ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所 ファカルティ)
西川 昌弘 (国際基督教大学大学院 准教授)
パネリスト:
田野井 慶太朗 (東京大学大学院 准教授) 「放射性セシウムの農産物への影響」
足立 智昭 (宮城学院女子大学 教授)   「子どもに見る震災の影響」
指定討論者:
鹿島晴雄(国際医療福祉大学保健医療学部 教授)

16:30〜17:30

「全体グループセッション」

リーダーシップ:
小谷 英文(国際基督教大学 教授)
ジュディス・デイビス (Performance Development Associates 代表)

19:00〜21:00

懇親会
会場:仙台国際ホテル(送迎バスがございます)

 

大会2日目(2012/9/2)

9:00〜

受付開始・ワークショップ登録

9:30〜11:40

災害臨床プログラムワークショップ(一般公開)【DCP】
アゴラ:ワークショップ(午前)

12:30〜14:15

ランチタイム座談会
「災害と精神分析:見えない世界からの解放 」
話題提供者:
吉松 和哉(式場病院 特別診療顧問 )
メンバー:
セス・アロンソン(ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所 ファカルティ)
ボニー・ブークリー(国際集団精神療法・集団過程学会 理事)
ラルフ・モーラ(アメリカ海兵隊岩国航空基地 岩国診療所(BHC)心理士)
モートン・キッセン(アデルファイ大学ダーナー高等心理学研究所)
ジュディス・デイビス(Performance Development Assoiates代表)
司会:
小谷 英文(国際基督教大学 教授)

14:00〜14:30

ワークショップ(午後)登録

14:30〜17:30

災害臨床プログラムワークショップ(一般公開)【DCP】
アゴラ:ワークショップ(午後)

17:45〜18:30

災害臨床プログラムワークショップ(一般公開)【DCP】
アゴラ:全体ふりかえりグループセッション
リーダーシップ:小谷 英文

災害臨床プログラムワークショップ
「アゴラ」 

アゴラとは、元来、古代ギリシャの市民の重要な議題が語られ、また物が行き交う市場が開かれた広場のことを意味しました。私たちは、現代社会に生きる市民が集まり、大事な心のことを語り合い、個人と個人がエネルギーと情報を行き交いさせる、現代版の広場(アゴラ)を作る試みに取り組んできました。

2012年3月に仙台市で開催されたIADPプレカンファレンスでは、宮城、福島、岩手を中心とした東日本の被災者、全国からの支援者とともに、震災に関わる心の傷の荷下ろしと活力の取り戻しを目的とした、アゴラを開催しました。アゴラでは、いろいろなワークショップが市場の出店のように開かれ、参加者は自分の興味関心にそって参加しました。そして、アゴラの中で震災・被災にまつわる痛み、不安、怒り、罪悪感、孤立感、悲しみ、大事な人への愛情、信頼、そしてそれらを安全に語れる喜びを、語り、分かち合いました。「震災後初めて泣けた」「初めて語った」…。こんな声があがりました。いつもとは違う自分に触れ、心の底から自然とあふれる底力を体験した方もいました。ひとりひとりが震災に関わる自分と他者の体験に向かい合う場と時間と空間を、少しずつですが着実にコミュニティ全員で創り出したのです。

本大会では、災害臨床プログラム(DCP)として、ワークショップの一日をかけて、3月にお招きしたボニー・ビュークリ先生に加え、国内外の専門家を多くお招きし、さらに規模を大きくして、参加者全員でアゴラを再び創ります。市民の方々も専門家の方々も東日本大震災を体験した人々で集まり、改めて震災の大事な体験を分かちあい、そしてまた活力を少し充填してみましょう。

ぜひ、身近な方もお声かけいただき、お気軽にご参加ください。お子さんを連れていらしても大丈夫です! 多くの方のご参加をお待ちしております。

以下に、タイムスケジュールとアゴラの中で開かれるワークショップとリーダーたちを紹介します。

A: 1日ワークショップ

A-1. 自然災害と関連した子どもの 心的外傷に対する心理力動的治療技術
トレーナー:ラルフ・モーラ

A-2.  心的外傷をもつ青年との治療的作業
トレーナー:セス・アロンソン

A-3. 心的外傷サポートグループ、プレセラピィ・グループ、グループセラピィ
リーダー:小谷 英文

A-4. 虐待への反応としての心的外傷と女性
リーダー:ボニー・ビュークリ

B: ワークショップ午前

B-1: 心の道具箱を創る
トレーナー:ジュディス・デイビス
※このワークショップは、宮城学院女子大学の職員対象のプログラムとなります。

B-2. 力動的心理療法とヨガによる被災後の治癒
トレーナー:モートン・キッセン

B-3. 心の軸を太くするトレーニングSocio-Energetic Training (SET)
リーダー:中村 有希

B-4. Story Making Group(SMG)
       ―震災を体験した自分の物語を紡ぎ、他者の物語と出会う―
リーダー:中村麻耶 花井俊紀 足立智昭 西浦和樹

B-5. 福島サポートグループ
リーダー:橋本 和典

B-6. 今、ここの自分が、安全に、相手に声を発し、自分に立ち戻る仕方を学ぼう
リーダー:西川 昌弘

B-7. こどものPTSD やさしい心のケア技法
リーダー:川村 良枝

B-8. 絵本の読み聞かせ しっかりと声を出して相互作用の場所、空間を作る
リーダー:高田 毅

C: ワークショップ午後

C-1. 心の軸を太くするトレーニングSocio-Energetic Training (SET)
リーダー:中村 有希

C-2. Story Making Group(SMG)
       ―震災を体験した自分の物語を紡ぎ、他者の物語と出会う―(日本語グループ)
リーダー:花井俊紀 足立智昭 西浦和樹

C-3. Story Making Group(SMG)
       ―震災を体験した自分の物語を紡ぎ、他者の物語と出会う―(英語グループ)
リーダー:中村麻耶 ジュディス・デイビス

C-4. 福島サポートグループ
リーダー:橋本 和典

C-5. 今、ここの自分が、安全に、相手に声を発し、自分に立ち戻る仕方を学ぼう
リーダー:西川 昌弘

C-6. こどものPTSD やさしい心のケア技法
リーダー:川村 良枝

C-7. 絵本の読み聞かせ しっかりと声を出して相互作用の場所、空間を作る
リーダー:高田 毅

 

大会3日目(2012/9/3)

10:00〜12:00

ケース検討

スーパーバイザー:

    • 北山 修(国際基督教大学 客員教授)
    • セス・アロンソン(ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所 ファカルティ)
    • ボニー・ビュークリ(国際集団精神療法・集団過程学会 理事)
    • ラルフ・モーラ(アメリカ海兵隊岩国航空基地 岩国診療所(BHC)心理士)
    • モートン・キッセン(アデルファイ大学ダーナー高等心理学研究所)
    • ジュディス・デイビス(Performance Development Associates 代表)
    • 西川昌弘(国際基督教大学大学院 准教授)
    • 能 幸夫(PAS心理教育研究所 所長)
    • 橋本和典(PAS心理教育研究所 クリニカルディレクター)

13:30〜15:30

全体ケースセミナー

発表者:小野寺 滋実(宮城県子ども総合センター児童精神科医)
スーパーバイザー:小谷 英文(国際基督教大学 教授)

 

大会組織

大会会長

小谷英文(国際基督教大学 教授/国際基督教大学 高等臨床心理学研究所 所長)

大会副会長

セス・アロンソン (ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所 ファカルティ/ウィリアム・アランソン・ホワイト精神分析協会 会長/アメリカ合衆国)

Advisory Board

スー・ダニエル(国際集団精神療法集団過程学会 理事/個人開業/メルボルンサイコドラマ研究所/オーストラリア)
ジュディス・デイビス(能力開発社 代表/アメリカ合衆国)
ロビ・フリードマン(国際集団精神療法集団過程学会 理事/イスラエル集団精神療法学会 会長/イスラエル)
モートン・キッセン(アデルファイ大学ダーナー高等心理学研究所/アメリカ合衆国)
サバー・ラスタムジー(国際集団精神療法集団過程学会 元会長/モナシュ大学名誉上級講師/オーストラリア)
エスター・ストーン(国際集団精神療法集団過程学会 理事/国際集団精神療法集団過程学会 災害対応タスクフォース リーダー/アメリカ合衆国)
タージェン・チャン(行政院衛生署 玉里醫院 院長/台湾)

Scientific Program Committee(SPC)

Chair:
中村有希
(PAS心理教育研究所)

西川昌弘(国際基督教大学大学院 准教授)
ラルフ・モーラ(アメリカ海兵隊岩国航空基地 岩国診療所(BHC)心理士/メリーランド大学 非常勤教授/岩国日米協会 会長)
足立智昭(宮城学院女子大学 発達科学研究所 教授)
宇佐美しおり(熊本大学大学院 生命科学研究部 教授)

Disaster Clinical Program Committee(DCPC)

Chair:
川村良枝
(聖学院大学 特任講師/PAS心理教育研究所)

能幸夫(PAS心理教育研究所 所長/湘南病院福祉医療相談室 室長)
西村馨(国際基督教大学 上級准教授)
武野顕吾(ボールパークコーポレーション 代表)
石川与志也(国際基督教大学 高等臨床心理学研究所 助手)
畑山みさ子(ケア宮城 代表/宮城学院女子大学名誉教授)

Public Relations

Chair:
花井俊紀(PAS心理教育研究所)

森岡あすか(国際基督教大学 高等臨床心理学研究所 付属心理相談室)
ジェイムス朋子(京都橘大学 准教授/桜美林大学大学院 兼任講師)
室城隆之(岡山家庭裁判所  主任家庭裁判所調査官 )

大会事務局:PAS心理教育研究所

事務局長
橋本和典(PAS心理教育研究所 クリニカルディレクター)

髭香代子(PAS心理教育研究所/国際基督教大学 高等臨床心理学研究所 助手)
望月裕子(PAS心理教育研究所)
高田毅(PAS心理教育研究所)
大野尚子(PAS心理教育研究所)
中村麻耶(PAS心理教育研究所)
荻本快(PAS心理教育研究所)
揖斐衣海(PAS心理教育研究所)
田中令子 (新宿区立教育センター)
吉田愛(PAS心理教育研究所)
南貞雅(PAS心理教育研究所)