<10時〜12時>
メンタルヘルス専門家向けプログラム
ワークショップ 「サポートグループの始め方」
トレーナー
小谷 英文 教授
ボニー・ブークリー 博士
「サポートグループ」は、災害後のメンタルヘルス危機に対する最も有効な介入手法の一つです。日本ではあまり普及していませんが、心の傷からの回復、精神的活力の回復に、大きな効果をもたらすことが知られています(Meyers and Wee, 2004)。心の傷を癒し、心の鍛え、創造的にする集団を使った心理療法(集団精神療法)の世界をリードしてきた日米のトップトレーナーの二人に、基本原理と技法を身につければ、家族、学級、職員集団、病棟、職場のあらゆる場所で、誰でも実践することが可能なサポートグループ手法を、簡単な講義と、演習で徹底紹介します。
対象
東日本大震災対応のあらゆる専門家
例えば、
- 教育分野:保育士、幼稚園、小学校、中学校、特殊支援、大学教員など
- 医療分野:医師、看護師、ソーシャルワーカーなど
- 心理分野:臨床心理士、発達臨床心理士、学校心理士など
- 企業分野:企業メンタルヘルス担当、人事担当、人材育成担当
および、震災支援、外傷(心の傷)に対する教育・治療、サポートグループ技法、集団精神療法に関心のある大学院生
人数
100名
<13時~16時30分>
一般・専門家向けプログラム
ワークショップ 「アゴラ−東日本大震災サポートグループ−」
「アゴラ」、耳慣れない言葉でしょうか。「アゴラ」とは、人々が広場(アゴラ)に集い重要議題を語り合った古代ギリシャの市民会議です。被災にまつわる個々の悲惨な体験を語り合うことには、さまざまな壁があります。その一番の壁が、身近な人に負担を与えまいとする気遣いです。「アゴラ」では、古(いにしえ)のギリシャの広大なイメージを借りながら、日常の遠慮も気遣いからも離れて、心の専門家が責任を担う安全で安心な集団の中で、震災後の気になっていることを何でも自由に話し、同様の体験をしている他メンバーと共有し、参加者一人一人が、これまでの心身の荷を下ろし、気持ちの整理をし、一人一人のリーダーシップの持ち味を取り戻し、明日への活力を高めることを狙います。7名前後の小さな集団での語り合い、参加者全員の語り合いによる大きな集団での語り合い、そして、アゴラの参加者の皆さんが得意な分野でワークショップ(インタレスト)を開き、体も心もリフレッシュする体験を目指します。民謡、絵画、キャッチボール、親子の遊び教室、企業人の対話教室、など、お互いの心と体を大事にする空間を参加者全員で作っていきます。心の奥から発せられる自然な気持ちを共有できる安全ネットの確かな集団で自分を語る経験は、何より格別のものがあります。「気持ちの整理をしたい」「心の重い荷を下ろしたい」「孤立感をぬぐいたい」「仕事の活力を養いたい」「心の傷(外傷)やPTSD(外傷後ストレス障害)の対応を知りたい」「サポートグループを学びたい、体験したい」など、お子さんから、おじいちゃん、おばあちゃんまで、ぜひ、身近な人をお誘いあわせの上、お気軽にご参加ください。
対象
東日本大震災を体験した方ならどなたでも。サポートグループの体験・実践に関心にある方。
担当
ボニー・ブークリー、小谷英文、足立智昭、西川昌弘、能幸夫、宇佐美しおり、橋本和典、川村良枝、中村有希、髭香代子、石川与志也、他
人数
100人